だんだん春めいてきて行楽シーズン到来という感があるが、蒼乃家も先日家族で海に出掛けた。潮干狩りというわけでも海水浴（当たり前だ。今泳いだら凍死するに決まっている）というわけではもない。言葉通り、ただ海を見に行っただけである。
が、真冬ほど冴えた冷たい色をしているわけでもなく、かといって夏ほど鮮やかでもなく、どことなく碧の暖かな輝きを湛えた海が私は好きである。というわけで、今回は１２０パーセント私の我が儘に旦那と子供を付き合わせたのだが、それなりにみんな楽しんでいたようである。
その日は風が強く波も荒かったが、岩場に飛沫をあげながら波が砕ける様子はなかなか絵になる。っていうか、所詮私は同人女……と、再確認した。（頭の中ではネタがグルグル＝笑）

私が海好きであることに関して、父の存在は外せない。
蒼乃の父は船乗りであった。数万トンクラスのタンカーの一等航海士まで努めた人だが、私が産まれて数年後に丘にあがってしまった。
とは言っても、海から離れることはできず、定年まで勤め上げた会社は「名古屋＝仙台＝苫小牧」を結ぶ大型フェリー会社である。
そんな環境にいたせいか、父は小さい頃から私をよく船に乗せてくれた。１万２千トンもある客船はハッキリ言って船というよりビルで、動いていることも外の景色を見なければわからなかったことがあったほどだったが、とにかく物心ついた時には私はすっかり船の虜になっていた。
重油の匂いが好きなんていう女は、きっと私ぐらいなものだろう（笑）
恐らく、ヤマトに填ったのも船好きが由来しているのではないかと自分では思っている。
ところで、ヤマト以上に「船」を意識する作品がある。それは「キャプテンハーロック」である。
ハーロックを見たことのある人なら、誰もが一度はあの「大蛇輪」に憧れたのではないだろうか？（*^^*）
その大蛇輪を動かす経験を、その頃の私は持つことができた。
大蛇輪に見とれる私に船長が「いいよ」とばかりに、オートクルージングを手動にしてくれたのだ。
そこで、私は躊躇うことなく戦闘中のハーロック張りにド派手に大蛇輪を回した。が！？
船長以下航海士、操舵手、その他諸々は慌てた。

思わず出た言葉は関西弁だった。それほど泡を食ったのだろう（^^;;）
私は彼等が慌てている意味がわからず、キョトンとしていた。
が、なんと大蛇輪は数センチ単位で動かすものだと、私はそのとき初めて知った（爆）
ハーロックのようにガラガラと派手に回せば、艦首反転３６０度状態になってしまうのである。
そりゃ、船長は慌てるだろう。下手すれば大事故である（ヒエ~~）
その後、彼等は必死で船の方向を立て直し、ハーロック事件（←オヒ）は事なきを得た。
ま、今では笑い話であり、良い思い出である（核爆）