ヤマトのフォーラムでは時々リアルタイム会議なるものが催される。いわゆるチャットだ。
大抵「海の日」に開かれていたその場で、私はその人「ひよにゃあ」さんと知り合った。
何度かの会話を通すうちに私とひよにゃあさんの共通点が浮かび上がってきた。
まず年齢。まあ、これに関しては今現在残っているヤマトファンはみんな似通った年齢なのだが（^^;;）
そして、家庭環境。彼女も私も既婚者で、そして子持ちだった。
双方とも、おいそれと子供を置いて遠方に出掛けられない立場であり、故に直接会って話すチャンスは余程のことがなければ叶うはずもなく、私達の合い言葉はいつしか「温泉でラリホー」になっていった（爆）
が、意外にも早く私はひよにゃあさんと顔を合わすことができたのだ。それが１９９９年２月のヤマパである。
そこが彼女のスペースだと知って近付いたわけではなかった。言うなれば偶然の産物である。
子供達はそれぞれお気に入りのお兄ちゃんやお姉ちゃんを見つけ、ヤマト一色の会場内ではしゃぎ回っている。となれば、私もお宝を前にジッとしていることはない（笑）
というわけで、私はフラフラと徘徊しはじめたのである。
会議室上で、ある人が「新米」のコスプレをしていくという発言をしていた。何気なく立ち寄ったスペースに、そんなコスプレをした人がいた。そこで当然声をかける。
「ど~~~も~~　蒼乃です~~」
挨拶から始まって、話題は当然ヤマトなものになる。そんなとき、隣のスペースの女性が声を掛けてきた。
その時の彼女の真意は、どうやら私を知っていてのものではなく、単にniftyのメンバーへの挨拶のようなものだったのだと思う。
その時点で、彼女が私と同じくniftyのメンバーであるということを察することができた私は、彼女同様、相手が誰だかわからぬままながらも彼女との会話を弾ませた（←人物の確認くらいしろよ）
と、ここで先に書いた「新米」くんの登場である。「新米」くんが私に声を掛けたのである。「蒼乃さぁ~~ん」と……
その途端、眼前の女性の表情が変わった。
「え？　蒼乃さん？」
「はい、そうですけど」
「ひよにゃあです、私」
今思えば、お間抜けな会話である（爆）
ともかく、私とひよにゃあさんは顔を合わすことに成功した。
さて、そこで私はひよにゃあさん執筆のオリジナル小説を購入している。背景は「ヤマトよ永遠に」だ。
それを名古屋に帰ってきてから早速読ませていただき、そして私は同人誌を読んで初めて泣いた。
背景も設定もキッチリしているばかりか、オリキャラを含めた登場人物の魅力や心情がこれでもかと言うほど伝わってくる。そして、小説であるはずのそのストーリーのラストシーンは、まるで現実の世界のことのように私の心に残った。
どうしたらこんな文章が書けるのだろう？　私は毎日その本を読んだ。が、読んだからといってどうにかなるものではない。
それはさておき、あまりに感動した私は即刻ひよにゃあさんに感想メールを送った。
返事には「蒼乃さんの書いたものも読ませて下さい」とあった。
どっひゃ~~~！？　である。いくらなんでも、これだけの文章を書く人に私の超ド下手な文章を見せるなんて、考えただけでも赤面ものである。だが、私は敢えて恥ずかしい真似をした。