ハッキリ言って二年半前、現行のものを書き始めるまで無縁の世界だった。いや、まあまったく無縁とは言わないが……

初めて同人誌というものを知ったのは、かれこれ十数年程昔のこと。まだ純情可憐（爆）な女子高生だった頃だ。
その頃、親友を含め仲の良い友人達が同人稼業にドップリ浸かっていた。
放課ごとに集まり、なにやら意味不明な会話を繰り広げている彼女たちを私はただ見守ることしかできなかった。
だって、会話の内容聞いても意味不明なんだもん！（笑）
つまり、その時点の私は、同人の「ど」の字も知らない、知っても興味すら持とうとしなかったのだ。
が、何をトチ狂ったのか友人達はイベントに私を引きずって行ったのだ。
ある日、唐突に今度の日曜に遊ぼうと言われ、勝手に時間と場所を指定された。が、集合場所自体は何の変哲もないごく普通の待ち合わせスポット。だから、当然集合場所に行っても、これからどこに行くのか皆目見当もつかなかった。
おかしいと思いはじめたのは会場に到着してからである。
当時の名古屋は、鶴舞にある公会堂でイベントが開催されていたのだが、なにやら行列が建物を取り囲んでいるではないか！？
並ぶまでして、この人達は何を待っているのだろう？　私は考えた。
その頃、私は「ALFEE」に填っていた。コンサートにも通いつめている。だから、並んでまでという心理自体は非常によくわかった。が、ALFEEのコンサートとはどこか雰囲気が違う（←当たり前だ）
そして、流れる列に付いていくと…………（爆）
「本屋か、ここは」内心の第一声（笑）
その時、私は結局所在なく彷徨いていたように記憶している。
と言うのも、私は「宇宙戦艦ヤマト」至上主義だったのだ。
ヤマト以上のアニメなどないと思っていたし、事実、当時ブレイクしていた「キャプテン翼」にも「聖闘士星矢」にも、まったく食指が動かなかったのである。
初めて同人誌を読んだのは、結局それから一年程後だったと思う。
県下でも有数の名門私立高校の学祭で見つけた「ALFEE」と、どういうわけかやってる人がいた「宇宙戦艦ヤマト」の同人誌を買ったのが、記念すべき初同人だろう。
それにしても、あの時のヤマトの同人誌を書いていた人間……お友達になっておくべきだったかもしれない（爆）
結局、あわよくば私を同じ穴の狢に……という友人達の目論見は見事に外れた。というより、私が冷めた人間だったのかもしれない。
あれから十数年……まさかまったく興味のなかった世界に填るとは誰が想像しただろうか？
あの頃同人稼業に勤しんでいた友人達は、今は立派に気質の主婦である。
今の私の姿など想像できないだろう（^^;;）いや、現に親友には大爆笑された。
ところで、なぜ十数年を隔てた今になって、同人書きになろうとしたのか？　それは次号にて（笑）