小咄



☆その1(どうする~~アイ○ル~~編)


 
と、あるお店での出来事……
「ロイエンタール、猫飼おうよ~~」
(猫だとぉ?)
「駄目だ、既に一匹飼っているようなものなのに、更に手の掛かる
ものを飼ってどうする!!」
 そう言った途端に、ヘネラリーフェの額に四つ筋が……(^^;
「既に一匹って誰のことよ~~~!!!!!」
 しまった……
 本当はそんな風に思っちゃいないのだ。
 ロイさん、照れ隠しも良いけど、口は災いの元ですよ(爆)
 と、気を取り直して……
(許さん、リーフェの愛情が俺以外のものにまで向けられるのは!!)
 そう思いつつも、後ろからキャーキャーと飛んで来る音符マーク
やらハートマークやらの気配に、ついつい後ろを振り返るロイエン
タール。そして……
(うっ……)
 めっさ(←何故にここだけ関西弁=笑)可愛かった。
 ちょっと吊り上がり気味のグリーンがかった、ロイエンタールを
真っ直ぐに見つめてくるうるるんパッチリおめめと、琥珀色の毛色
がヘネラリーフェを思わせる。
(リーフェだ……リーフェが俺を見ている~~~)
「ロイ? お~~い、ロイエンタール~~~?」
 ロイエンタール、正しく『どうする~~~アイ○ル~~~」状態であ
る。

☆その2(ツーリングEXP編)←爆


 朝の日差しが眩しいモーニングルームで、気怠そうに朝食をつつ
くヘネラリーフェ。
「退屈そうだな? 良い天気だし、どこか気晴らしに出掛けるか?」
(ロイとお出かけ♪♪♪)
 一瞬跳ね上がる彼女の心拍をよそに、涼しい顔のロイエンタール
がさっさと歩き出す。
「行くぞ」
「ま、待って!!」
「なんだ?」
 振り向くロイエンタールにヘネラリーフェが言った。
「これ食べてからにして!!」
 手抜きのコンチネンタルブレックファーストでなく、豪華なフル
イングリッシュの朝食が、ヘネラリーフェとロイエンタールの眼前
で燦然と煌めいていた。

その3(ホワイトデー編)


「今、何か欲しいもの、あるか?」
 唐突なロイエンタールの問いかけに、ヘネラリーフェは思った。
(はは~~ん、ホワイトデーのことね)
 意外と冗談が通じないロイエンタールへの悪戯がひらめき、彼女
は真面目な表情で言った。
「赤ちゃんが欲しい」
「・・・・・。」
 数瞬の沈黙。そして……
「わかった……では、即刻仕込むとしよう」
 やおら立ち上がり、ヘネラリーフェの華奢な肢体を横抱きに抱き
上げるロイエンタールの行為に、ヘネラリーフェが悲鳴をあげる。
「え?え?え? ちょ、ちょっと~~~やめて~~~冗談よ、冗談なん
だから~~~!!!」
 悲鳴は、寝室の重厚な樫の木の扉の向こうに吸い込まれた。
 さて、果たして赤ちゃんは仕込まれたのか・・・(爆)

その4(私の彼は左利き編)
<ある意味「や」まなし、「お」ちなし、「い」みなし>


 ロイエンタールは左利きである。
 情事の時、右手でヘネラリーフェの琥珀色の髪を撫でながら、左
手で着衣を剥いでいく。その時、白皙の滑らかな肌に触れる冷たく
て暖かい彼の手の感触が、ヘネラリーフェはとても好きだ。
 自宅で書斎にこもっている時、ロイエンタールは右手で端末を扱
いつつ、左手で書類を扱う。筆記は無論左手だ。
 そして、時折左手を止めて、額に落ちかかるダークブラウンの髪
を煩そうに掻きあげる……そんな、真剣でチョッピリ無防備な彼の
姿もセクシーで大好き。
 が!!
 朝食として、朝から白ワインとチーズを食べるような男なので、
ふと手元の書類を見ると、ミミズがのたくったような字が綴られて
いることがよくある。
 チョッピリ幻滅な彼のそんな姿も好き♪(爆)
 ちなみに、ロイエンタールは和風な筆書き(あるの? この時代
に筆って)がお好みらしい。

ネタ仕込み先→永平寺(^^;

☆その5(ホワイトデー編・Part2)


「今、何か欲しいもの、あるか?」
 唐突なロイエンタールの問いかけに、ヘネラリーフェは思った。
(はは~~ん、ホワイトデーのことね)
 意外と冗談が通じないロイエンタールへの悪戯がひらめき、彼女
は真面目な表情で言った。
「あ・な・た♪」
「・・・・・。」
 数瞬の沈黙。そして……
「そうか……では、今すぐ貰ってもらおう」
 やおら立ち上がり、ヘネラリーフェの華奢な肢体を横抱きに抱き
上げるロイエンタールの行為に、ヘネラリーフェが悲鳴をあげる。
「え?え?え? ちょ、ちょっと~~~やめて~~~そういう意味じゃ
ないってば~~~!!!」
 が、時既に遅し……悲鳴は、寝室の重厚な扉の向こうに吸い込ま
れた。
 その後、結局ロイエンタールを『貰う』ことになってしまったヘ
ネラリーフェが、半ば自棄で彼のダークブラウンの髪に赤いリボン
を結び付けたことは言うまでもない(爆)

教訓……真面目な人をからかうのは止めましょう。


終わるったら終わる